現代アートを考える ”横浜トリエンナーレ2008″

名称 横浜トリエンナーレ2008
YOKOHAMA 2008: International Triennale of Contemporary Art
会期 2008年9月13日 土曜日 から 11月30日 日曜日 (計79日間・会期中無休)
午前10時-午後6時(入場は午後5時まで、三溪園のみ午後4時半まで)
会場 新港ピア、日本郵船海岸通倉庫(BankART Studio NYK)、赤レンガ倉庫1号館ほか

http://yokohamatriennale.jp/2008/ja/

現代美術が好きだ。

現代美術の面白さは、その抽象化されたヴィジュアルと、作者なりの論理の解読にある。いいかえると、ちょっと非日常じみた外見と、その中にこめられた作者の論理及び世界観を独自に考えてみるということ。パッシヴに作者の表現したいことをじっと受け止めることだと思っている。逆にそれをしなければ、板はただの板でしかない。

横浜トリエンナーレ2008は、そんな現代アートのBigな祭典。三年に一度開かれているらしい。長いこと行きたいと思っていたのだが、最近ようやく行けた。チケットは二日間有効で、いいかえると、二日間かかって見てまわることを想定しているということ。大きな会場が4つほどある。場所は桜木町とか馬車道とかあのあたり。


赤レンガ倉庫。反対側の棟も会場になっていた


夕日と紅葉に染まる

心に残った作品をいくつか記録しておこう。

まず、新港ピア。

Mike Kelley ”Candle Lighting Ceremony”
映像作品。


映像作品。神聖な感じのキャンドルセレモニーの途中でナチスドイツの腕章をつけたグラサンの男らがラップをはじめるという感じの内容(←流石に簡略化しすぎだが)。結構お気に入りの作品。

Keren Cytter “殺人のためのG”
映像作品 29分

内容は割愛するものの、今回の展覧会の中でも5本の指に入るくらい好き。非現実の中でのたうちまわるような作品ととらえた。画面に登場するあらゆるものがメタファーに満ちている…気がする。

大巻伸嗣 “Memorial Rebirth” のシャボン玉

作品というのが、シャボン玉をだすオブジェクト。なので、そこでつくられたシャボン玉をとりいれた風景写真を撮ってみた。だが、ピンボケ気味なのが残念。フォトショップで修正はしたものの。

Michelangelo Pistoletto “Seventeen less one”


鏡を割るパフォーマンスを実際にやったらしい。鏡に自分を写らせずに撮影するのは気をつけなければならない。

Kuswidananto a.k.a. Jompet “Java’s Machine PHANTASMAGORIA”

プロジェクターに写る映像に合わせて太鼓が鳴る。この写真結構構図いいね。

次に、日本郵船海岸通倉庫 (BankART Studio NYK)。
ちなみに、すでにこのブログの記事を書くのに飽きてきている。疲れた。

Claude Wampler “無題の彫刻(大きくしなやかでセクシーな自分を喰らう裸のヴァンパイア)”

実は、この写真だけでは作品は完全でない。この作品をスケッチしている(彼らには彫刻が見えている!)スタッフがおり、おそらくそれも作品のうちなのだろう。彫刻をどうしても見たいなら、この写真を凝視するしかない。

Gustav Metzger “Nomophobia”

この作品は自由に中の鉄材を触れるようになっている。ここの記事によると、最初とは大分形が変わってしまったようだ。また、このすぐ隣の壁には『ノモフォビア』に関するウェブサイトの記事が貼ってあった。中にはアンサイクロペディアの『インドア恐怖症』の記事もありユニークである。

Paul Chan “6th Light

部屋の一室にプロジェクターで照らされた光があり、縦横無尽にいろいろなものが横切っていくさまをあらわした作品。たまに小さい人型?がながれていって、「フライングヒューマノイドだ」って言ったのはおれ。

Rodney Graham “山積みのポテトでスタジオに入れない”

非常にシュールで面白い作品。”銅鑼にポテトを投げつける”という映像作品もおもしろかった。

Miranda July “The Hallway”


狭い通路を延々と歩きながら、板に描かれた日本語や英語の文章を読み進めていく。文章とフィジカルのアプローチがよかった。映画監督だけあって、視線の移り変わりを十分に意識していると思う。

最後に三渓園。これは結構移動に時間がかかった。バスとか使っちゃったりして。

作品数は5点と少ないものの、なかなかインパクトのある作品が多かった。

中谷芙二子 “雨月物語―懸崖の滝 Fogfalls #47670″

もともと三渓園にある滝に、人工的に霧を出したもの。風流。

関係ないけど、三渓園のねこさん。結構猫がいた。

せっかくなので、紅葉も写した。

内藤礼 “無題(母型)”

三渓園のなかで注目していたのが内藤礼さんの作品。直島の家プロジェクトで名前だけは知っているものの、そこでは個別に予約が必要とのことで未だに見ていない作家さんである。いろいろな書物を読んでみると、非常に女性的で母性的な作品をつくるようだなという感じがした。

写真をとりそこねたので、文章で表現すると以下の通り。

茶室の天井から1本の細い糸が垂れていて、最後にビーズのような輪が付いている。下に電熱器が2つあり、さらに窓や戸が開いているので風が入る。電熱器によって発生した上昇気流と、窓や戸から入ってくる風によって、細い糸が震える。茶室は暗く、電熱器の淡い朱色がそこはかとなく映える。非常に繊細で、母性的かつ和風な作品だと思う。これはこのままそっとしておかなくてはならないといえる作品である。いいなぁと思う。

Tino Sehgal “Kiss”

三渓園で最も衝撃を受けた作品。作品が展示されている舞台はこんな昔の家を保存しているところ。この中にあった。

この作品、材料費はほぼゼロ。人件費がかかる。それが異質であることに違いはなかったが、それが作品だとは言われて初めてわかるかもしれない。

文章で表現すると、部屋の中で一組の男女が無音で”愛し合っている”。実はこの男女はダンサーで、作者が考えた振り付けを演じている。抱擁とか、まぁ、”そういうの”を。

現代アートって、そんなのもありなんだと衝撃的でした。

他にもたくさんの作品がありましたが、執筆する気力がなくなってきたんでここまでにします。

なかなかよかった。

あ、そうだ。お土産。

なんか、適当な写真ですが。

ブロックごとにわけられたお菓子の詰め合わせです。横浜らしいオサレなパッケージにつられてしまいました。何気にお土産高いです。半額くらいで買おうかなと思うくらいの値段でした。

こっちはあんまりトリエンナーレとは関係ないんですが、おもしろかったんで買いました。実際のレシートで作られたカレンダーだそうで。それにしても高い。。。三分の一なら普通に買うのだが。

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現代アートを考える ”横浜トリエンナーレ2008″ への2件のコメント

  1. より:

    昨日は、いろいろありがとうね!繭です☆

    最新記事が横浜トリエンナーレでよかった!
    私も先々月、行ってきたよ!

    特に、私のお気に入りは、kimi君のブログの中では、
    Paul Chan “6th Light“と、
    Miranda July “The Hallway”かな♪

    特に前者は、行きと帰り、見に行くたびに
    海中をモチーフにしたものだったり、
    空をモチーフにしたものだったり、
    逆に自分たちの影だけだったり…

    kimi君のブログの景色も見たことなかったから、
    また、ああいいなぁって思ってしまった!(笑)

    私、常に動き続ける自然物(光とか水とか)が好きで、
    だから、kimi君のブログにはないみたいだけど、
    奥まで硝子の破片でしきつめられてる空間の中で
    光が動く作品があったの、見たかな?
    私、横浜トリエンナーレでは、それがいちばんお気に入りだったね。

    でも、私が好きなものがそんな感じだから、写真じゃおさめられないんだよね。
    それに、私デジカメもってないから携帯で撮るしかなくて、
    そうすると絶対画質悪いし、シャッター音もするから撮りたくなくて、
    kimi君みたいに写真とらなかったんだ。

    昨日で、横浜トリエンナーレ終わっちゃったね。残念。

    kimi君のブログ更新、楽しみにしてます!
    後で、自分のブログのkimi君のコメント、返信するから、待っててね!

    ではでは☆(^o^)

    PS

    J君と行ったのは、もしかして横浜トリエンナーレだったのかな???

  2. kimi より:

    コメントレスが遅くなってすみません。最近気づいたら夜ってことが多くて……。

    6th Lightは実はそこまで時間をかけてじっくり見てなかったりするんですが、いろいろなモノが流れて行ってるんですね。知りませんでした。
    The Hallwayはおもしろい作品だと思います。絶妙な幅でしたよね。ある程度の距離による緊張感を表現していました。

    奥まで硝子の破片でしきつめられてる空間の中で光が動く作品……えーっと。
    勅使川原三郎の”時間の破片 – Fragments of Time”ですな。光によってたくさんの表情を見せるのがおもしろかったです。確かにあれは写真には収められない作品ですね。光量的な意味と、作品の表情としての意味で。
    ちなみに最後のお土産以外は一眼レフデジカメで撮影しています。

    地元ではここまで大きな展覧会ってそんなにないんですが、やっぱ都会というだけあってこういうのが開催されるのはいいですね。流石だなぁと思います。

    某J君”ら”とは1日行きました;

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